労働安全衛生法とコンプライアンスについて、

いま流行の言葉にコンプライアンスがあります。

建物自体については、確認申請の段階で、許可を受けた通り施工すれば問題ありません。
許可の後で勝手に変更してはいけません。
その場合は、変更届けをして許可のやり直しです。
問題は、建築現場に関係する法律です。
法律で決まっていることを、住宅会社として、守らないわけにはいきません。
法令遵守のことをコンプライアンスといいます。
コンプライアンスを無視すると企業として、いずれ存在できなくなります。

その一つに労働安全衛生法(通常、安衛法といいます)という法律があります。
現場で働く労働者を守るために、災害・事故が起きないように定められた法律です。

現場で作業するときには、誰しも災害・事故が起きないように、注意しながら仕事をします。
しかし、本来は、注意だけではなく、仕組みをつくるべきです。
人間が作業するときに、人間の注意力だけに頼った施工は危険です。
人間にはその特性として必ずバラツキがあります。
人により、そのときの条件によりバラツキがあるのです。
ヘルメットをかぶって、あごひもをきっちりと締めて、作業しますが、ひょっとしたら、かぶり忘れ、面倒くさい、あごひもが窮屈などの理由で、外す可能性もあります。
2m以上の高さでは、法的には高所作業という扱いになります。
2mですから、それほど高いところではないのですが、危険な場所という意味です。
よく現場では「1mは1命取る」と言われています。
1mの高さから落ちて死ぬことがあるという意味です。
60㎝の高さから落ちて、半身不随になった例もあります。

そのような場所で作業するには、労働安全衛生法では作業床が必要です。
作業床ができなければ、落ちても安全なように安全ネットをはりなさい。
安全ネットができないならば、安全帯を使いなさいとなっています。
つまり、法律を守って仕事をすれば、死亡災害は起きないことになります。
墜転落したときに、安全帯では体をすりむき怪我をするでしょうが、下までは落ちないということです。

安全ネット落下


万一、墜転落により、死亡災害が起きれば、何らかの法律違反があることになります。

誰の責任かという問題になります。

その際に、責任を追及されないよう、普段の安全管理レベルが問われます。

災害・事故をおこさないという当然のことですが、注意とともに、仕組みの工夫をする必要があります。