外壁の下葺き材の性能と張り方

外壁の下葺き材として使用されるものは、「アスファルトフェルト430」です。
最近では、「透湿防水紙」が主流になってきました。
湿気は透過するが、水はシャットアウトするという優れものです。
水蒸気は雨水と比較して小さい粒子であるために、防湿層を設けてもある程度の侵入が考えられます。
そのための対策として、サイディング材の室内側に通気層を設けて、上下に解放します。
水蒸気が屋外に拡散するための通り道をつくります。
この通気層の効果により、壁体内の湿気が外部に排出され、またサイディング材の接合部分から浸入した若干の雨水も速やかに排出します。
耐久性が増すことになります。
金額はアスファルトフェルト430と比較して若干アップします。
出隅・入隅の加工はアスファルトフェルト430と比較してゴワゴワしておらず、施工しやすいのです。

ただ、屋根は防水性能だけが問題でしたが、外壁の場合は屋根と違って、防水性能以外に透湿性能という問題が生じます。
室内からの湿気が外壁の壁体内を伝わって外部に排出させる必要があります。
従って防水性能のみを考えた屋根の下葺き材を外壁に使用すると、防水性能はアップするものの、透湿性能をダウンさせ、結露という別の問題が発生しますから不可です。
張り方は当然ですが、垂直の外壁の水が流れやすいように、下から先に張ります。
そして順次、上に向かって張ります。
この逆の張り方をしますと、水を受けてしまい、雨漏りになります。

アスファルトフェルトの重なりは流れ方向100㎜、横方向200㎜が標準です。
ここは屋根下葺き材と同じです。
しかるべき重なり長さを確保した上で、隙間無く張ることになります。
隙間無く張ることができれば雨漏りはしないことになります。

現場で水の流れに逆らって張ることは不可です。
水の流れに逆らって張ることは自然の法則に逆らうということであり、将来必ず何らかの問題が生じると思ってください。
水を受けることになれば、その箇所で水が滞留します。
少しでも水がアスファルトフェルトの重なり部分に浸入しますと、徐々に浸入する水量は増加します。
ところが現場ではカッターナイフでフェルトをカットすることがあります。

例えば入隅箇所です。
1枚の防水紙では折り曲げるだけではうまく施工できないところは、やむを得ずカットすることになり、ピンホールができることになります。
隅の一番、水を呼び寄せる箇所に孔が開いていることになります。
雨の量・時間や風の強さによっては漏れます。
このような場合は特別の対策を講じないと、雨漏りを止めることは困難です。

樹脂製の役物(コーナー防水用)を使用することによってこの問題は解決します。
要はその部位に応じた適切な防水施工方法を採用することです。

例えば、CSガードと呼ばれる樹脂製の役物があります。これは重要ですので、別に詳細をお話しますが、基本的には水が漏れ易い入隅部などに隙間ができず、CSガードとフェルト類の重なりの上下を考えて適切に取り付けることができれば、雨が漏れることはありません。
適切でない逆の張り方では、逆に水を呼び込むことになりますから注意が必要です。