基礎のアンカーボルトについて、

住宅で使用されるアンカーボルトは一般にM12・M16が使用されます。
基礎の鉄筋コンクリートと土台を緊結する重要な部品ですから、「Zマーク」の表示のあるお墨付きのものを使用します。
材料面で問題をなくすためです。

M12のZマーク付き、長さ400㎜のアンカーボルトで、品質はお墨付きです。
住宅会社によって品質の基準が決められています。
M16のZマーク付き、長さ600㎜のアンカーボルトで、品質はお墨付きです。


施工面での、アンカーボルトの設置ですが、コンクリート打込み前にアンカーボルトセット治具等により、正確に施工します。
アンカーボルトの位置がずれた場合の、台直し等によるコンクリートへの衝撃を防止するためです。

アンカーボルトセット


昔は「田植え」という施工方法でアンカーボルトを設置していました。
筆者が住宅業界に入った30年前はすべてこの方法でした。
つまり、コンクリートを打設してから柔らかいうちに、アンカーボルトを差し込んでいくやり方です。
鉄筋にあたると、少しずらして適当にいれなおしていました。現在でもこの田植え形式を採用している住宅会社もありますが、原則的に不可です。
アンカーボルトの位置の精度が要求されますので、コンクリート打設前に、アンカーボルトをしかるべき位置に、とりつけておく必要があります。
現在の品質レベルは昔と違って、かなりあがってきています。

スクリューワッシャー型アンカーボルトというものがあります。
在来木造工法には、使用する必要がありませんが、2×4工法や木質パネル工法の住宅では、土台の天端よりも、納まり上、アンカーボルトが出ていないほうがよいので、土台を座掘りして土台天端より下に納めます。
その際に、座掘りが面倒なために、インパクトレンチと呼ばれる機械で、土台を削りながら、ナットを締め付けます。

ここで問題が発生します。
コンクリートの材令が、4週間経過していると問題がないのですが、通常はこの土台敷きの時点では4週間経過していない若令です。
この段階で土台を締め付けると、アンカーボルトをコンクリートから引き抜く力をかけることになります。

実は私もこのスクリューワッシャー型アンカーボルトを気に入って、採用したものの、基礎コンクリートのクラック(ひび割れ)というクレームが多々発生しました。
クラックの発生個所はアンカーボルトの位置と一致しました。若いコンクリートに無理な力をかけたために罰が下りました。ナットの締付けにインパクトレンチを使用する場合、座掘り錐を使用してある程度座掘りし、コンクリートへの衝撃を低減し、最後だけスクリューワッシャーで締め付けるように変更したら、クラックは止まりました。


アンカーボルトを入れ忘れた場合、位置が大幅にずれた場合などの対策案です。
後施工アンカーボルトというものがあります。
高価であり、材料の手配と、施工に手間がかかるなどのために、通常は使用しませんが、どうしてもというときの切り札です。