足場と建物本体・軒先の距離は300㎜


足場の作業床(現場では通称アンチと呼びます)と建物本体の距離は300㎜以内と決まっております。

300㎜以内ならば、隙間から人は落ちないという判断です。
どこかにひっかかるから安全という意味です。
足場を使う人が太っている・痩せているかは問いません。
300㎜という数字です。

足場の離れ300㎜


職人は作業性からもう少し離したがりますが、無視します。
しかし現場では、建物寸法も決まっており、足場のモデュールも決まっております。
片方が300㎜でスタートしても、他方は300㎜にはなりません。
300㎜を超えるときは別の安全対策が必要です。
①内側に手摺を設ける。
②安全ネットを張る。
③安全帯を使うことになります。

足場先行工法で、足場の建地(たてじ、足場の縦の柱部分)を安全上、軒先から1m上へ伸ばします。
足場の建地と建物軒先の距離も300㎜以内と決まっています。300㎜以内ならば隙間から落ちないという判断です。
300㎜を超える場合には、軒先用の安全ネットを張るか、安全帯を使うことになります。
足場先行を行い、このあたりまで、規制されて、昔に比べ、安全性はかなり上がっています。
現場の安全面では300㎜という数字がキーワードです。


以前に、パティオ(中庭)のある現場で、当然、先行足場ですが、中庭部分だけ、施工性を考えて、足場を後から組む計画をたてました。
中庭部分に先行足場を組むと、施工性が悪いのは事実ですから、そのような計画になりました。
ちょうど屋根職人がそこから墜落した事故があります。
もしも、先行足場があれば、どこかにひっかかり、下まで墜落することはなかったでしょう。
少しの怪我か、H.H.(ヒヤリハットといいます)ですんだでしょう。

ヒヤリハットとは英語ではなく、ヒヤッとしたハッとしたが怪我にはならなかったというものです。
労働安全の分野では正式によく使われる用語です。
そのときに労働基準監督署から指導を受け、今後は中庭部分も足場を先行することになりました。
施工性は無視して、安全を優先することになりました。


ちなみに労働基準監督署の署という字は所ではありません。
署とつく役所には、労働基準監督署以外に警察署・税務署・消防署の合計4つがあります。
司法権・逮捕権・取調べ権をもっている、権威ある怖い所という意味です。
勝手に無視するわけにはいきません。


なお、足場には不要な部材はありませんので、現場で取り外されていると、取り外したところは不安全な状態になっています。

このあたりがきっちりと管理された現場は、他の点でも、まず大きな問題はありません。
判断の目安になります。