建物配置と地縄確認について

敷地と建物の配置の状況と、法規制を理解することが前提となります。

設計担当者にとっては、日常のことですが、現場を預かる工事担当者にとっては、結構難しいものです。
これらの法規を理解した上で、配置の確認が可能となります。
あと何センチまでなら現状から寄せることが可能か、軒先をカットする条件ならば、あと何センチ寄せることが可能かなどを、工事担当者によっては、理解せずに、地縄確認に立ち会うことがあります。
この配置移動する場合は、必ず設計担当者にフィードバックして、確認する必要があります。

壁面後退、敷地の高さとアプローチの距離、軒樋・庇と境界、軒カットの有無、ガレージ寸法などによって、これらのことを理解した上で、地縄確認をする必要があります。

適正な確認さえ行なわれれば問題は生じません。
そして、事故は勝手に配置移動した場合に発生します。
設計担当者へのフィードバックが忘れ去られた結果、事故になります。

配置変更は重要な変更ですから、法規制上の問題がなくても、本来は配置の変更を申請しなければならないものです。
これを怠った結果です。
それが配置移動した結果、法規制に抵触する事態になったならばとんでもないことです。
住宅会社にとって、配置ミスほど重大な失敗はありません。


こんな例があります。
①分譲住宅地で、隣の敷地に建設し、建物が竣工し入居後、その敷地の本来の所有者からクレームがつき、発覚しました。
最終的には敷地と建物を住宅会社が、買い取りました。
良く似た敷地が続く分譲住宅地では、建築主も気付かなかったのです。
建築主も真っ青になったことでしょう。
本来の敷地の隣接地に建設したとんでもない実例です。
②分譲住宅地で、隣の敷地に建設し、上棟後、発覚し、解体撤去し、本来の敷地に再度建設。
③上棟後、住宅金融公庫の検査で発覚したものの、軒先カットで一応の話がつき、工事を続行しました。しかし
最終的に話が決裂し、造作完了後、解体・再建築。
というような例は実に数多くあるのです。


最も気をつけなければならない点ですが、仕事の急がしさを理由に、充分な確認を怠った結果、このような罰が下りました。
建物移動です。
工事の途中で配置ミスが判明した場合です。
まことにつらいものです。
建物を移動させることは当然ですが、簡単ではありません。
費用も数百万円かかる上、そして建築主は満足してくれません。
近所の手前、格好の悪い話ですから、現場の担当者としては、落ち込みます。

建物移動には専門業者があります。
移動のプロにまかせるしかありません。
相当な工事期間がかかりますが、仕事そのものは大変な作業です。
しかし、動くものですねー。
まことに情けない限りです。

配置移動


いずれにしても、建物配置ミスは最も重大なミスになります。敷地の総長と、境界ポイントからの距離の確認は必ず実施しなければなりません。