石膏ボードのビスピッチについて

最近、石膏ボードを下地に固定するための、ビスの間隔について、
問い合わせが多くあります。

住宅現場では、耐火性・構造強度・コストの点で、石膏ボードを多用します。
石膏ボードは下地であり、仕上げ工事は、クロスやペンキ仕上げを行います。
そこで石膏ボードを固定するためのビスのピッチについてです。
ビスのピッチは構造強度にも影響するため、重要な要素ですが、
現場では疎かにされがちです。

工法は2×4か、木造軸組みか、
下地が木製か、鋼製か、
部位は天井か、壁か、
ボードの外周か、中央か、
などの条件により、異なります。
結構ややこしいです。
明確に記載されていないものも多いです。


公共建築工事共通仕様書
公共建築工事共通仕様書においては、
軽量鉄骨下地・木造下地とも、小ねじ類の留付け間隔
天井:周囲150程度、中央200程度
壁 :周囲200程度、中央300程度

程度という表現が気になります。


住宅金融支援機構発行の枠組壁工法住宅工事仕様書
天井:
根太に直行して張る場合、外周部@150、中央部@200
根太に平行して張る場合、外周部@100、中央部@200
耐力壁:
外周部@100、中央部@200
支持壁・非耐力壁:
外周部@200、中央部@200

住宅金融支援機構発行の木造住宅工事仕様書
天井:
外周部@100内外、中央部@150内外
壁:
外周部@100内外、中央部@150内外

内外という表現です。


(社)石膏ボード工業会
(社)石膏ボード工業会では、下地が木造の場合の釘ピッチ
天井:周囲90~150、中央120~200
壁 :周囲100~200、中央150~200

(社)石膏ボード工業会では、下地が鋼製の場合のスクリューピッチ
天井:周囲150内外 中央200内外
壁 :周囲200内外、中央300内外

規準に幅があり、内外という表現です。


各種認定を(財)建築行政情報センターから調査すると、
1流企業がそれぞれ認定を取得しています。
指定性能評価機関がそれぞれ認定しています。
ほぼ横並びです。

《木造軸組み工法》
木造軸組み工法の耐力壁認定において、
外周@150、中央@150が大半で、一部、外周@150、中央@200で認定されている。
石膏ボード:12.5㎜・15.0㎜ともに同じ条件です。

申請者:(社)住宅生産団体連合会、(社)日本木造住宅産業協会、
㈱マキタ、松下電工㈱、㈱カナイ、マックス㈱、日立工機㈱、恩地製鋲㈱、
トータル・ファスニング㈱
指定性能評価機関:(財)日本住宅・木材技術センター、(財)日本建築総合試験所
、(財)日本建築センター、ハウスプラス確認検査(株)

《枠組み壁工法/2×4工法》
国土交通省告示第1541号(平成19年5月18日)により、
枠組み壁工法(2×4工法)の、耐力壁の石膏ボードのくぎ又はネジの間隔は、
外周を@100㎜以下、中間部を@200㎜以下とする。
枠組み壁工法の耐力壁認定において、外周@100、中央@200
非耐力壁の規準はない。
告示があるからほぼ統一されています。

石膏ボード:12.5㎜・15.0㎜

申請者:(社)住宅生産団体連合会、(社)日本ツーバイフォー建築協会、
村田産業㈱、㈱フジニッテイ、若井産業㈱、日立工機㈱、㈱マキタ、マックス㈱、
アマティ㈱、㈱カナイ、日本パワーファスニング㈱、恩地製鋲㈱、
トータル・ファスニング㈱、㈱天野製作所、山喜産業㈱

指定性能評価機関:(財)日本住宅・木材技術センター、(財)日本建築総合試験所
、(財)日本建築センター、ハウスプラス住宅保証(株)、(財)建材試験センター


メーカー調査

㈱ダイドーハント
国土交通大臣認定石膏ボードビス
2×4工法:外周@100、中央@200
木造軸組み工法:外周@150、中央@150

吉野石膏
「木造軸組工法」「枠組壁工法」ともに、
壁ボードの周辺部「100以内、中間部@200以内。

などの記載があります。

また住宅会社は独自で認定を取得している場合もあります。
木造軸組み工法や2×4工法のようなオープン工法では問題ありませんが、
パネル工法などのクローズド工法では独自認定になるために、それぞれ規準が異なります。
後から受ける認定ほど、厳しい規準となっています。
某住宅会社では、安全性をみて、天井:外周@100、中央@200、
壁:外周@150、中央@200のように決めています。

もっとも石膏ボードのサイズが、3-6サイズのように尺表示になっていますから、
ビスピッチの割り付けは悪く数字を守るためには、さらに細かいピッチになります。

結論は、出典によりルールが異なります。
それぞれの工法・会社・場合により、確認が必要ということです。