「建て起こし」

非常に狭い敷地に建てる場合や連棟式の住宅の一部を解体して建てる場合があります。
このような場合には、大抵できるだけ大きな面積の家を建てたいわけです。
小さな土地に大きな家をということで、相反する要求を満たすために次のような方法を考えました。
別に私が考えたわけではなく、一般に使われる工法です。

建物を建てるときに、隣接地に面する壁面のみは、建てる時点で、サッシ・防水紙・サイディング・シーリングなどを全て施工しておき、レッカー車と呼ばれる移動式クレーンで、一気に吊り上げる工法です。
通常は「建て起こし」と呼びます。

一旦建ててしまいますと、当然後から足場を設ける隙間は勿論のこと、職人が入ることのできる隙間はありません。
市街地の中の工事ではよく見受けられる工法です。
移動式クレーンで吊り上げるわけですから、途中で無理な力が加わり、多少のズレでシーリングの不具合・サイディングの浮きが生じるかもしれません。
しかし、一応納めることができます。
いずれにしろ後から修正を行うことができませんので、これで完成になります。

隣接建物がほとんど接触しているために、風が吹くこともなく雨が漏れることはまずありません。
ただ、隣接地が将来解体された場合は、その際に充分な点検および、適切なメンテナンスが必要です。
この工法の場合、施工の品質確保という点で確実性に難があります。
したがって、厳密にはサイディング材料メーカーは雨漏りの保証は免責ということで、保証してくれません。
住宅メーカーがサイディング施工会社とともに雨漏りの保証をすることになります。
もっとも隣接地の建物により、現実に雨漏りすることは稀です。

詳細は、



現場で学ぶ住まいの雨仕舞い

学芸出版社

このアイテムの詳細を見る