最近はこの釘穴を嫌い、スプレー式の接着剤で防水下葺き材を固定する場合も増えてまいりました。
屋根材料にも専用の固定釘を打ち付けて穴を開けることになりますが、アスファルトルーフィングのシール性によって、釘穴から直接雨漏れすることは少ないのです。
特に夏場を1回越しますとシール性はかなりのものになります。
このシール性能ですが、アスファルト系の防水下葺き材はよいのですが、外壁に使用されることの多い透湿性を重視した透湿防水シート(白色の防水紙)なるものはシール性が期待できません。
この透湿防水シートは破れることなく(破ろうとしてもなかなか破れません。カッターナイフで切らないと破れません。)、金額は高く透湿性は良いのですが、シール性能では劣るという意味です。
外壁には透湿性が必要ですから、屋根の下葺き材であるアスファルトルーフィングを使用してはいけません。
逆に結露による被害が発生する場合があります。
逆に屋根に壁用下葺き材のアスファルトフェルトを使用してはいけません。
薄く防水性能が劣り雨漏れの可能性があります。
適材適所ということです。
良いものを使ってレベルアップしようとするときは、逆にマイナス効果になる場合もあります。
検討してからにして下さい。
適切な人と相談しないと、とんでもないことになります。

例えば1級建築士の資格を持っている人ならだれでもよいわけではありません。
全てがわかる1級建築士は少ないというか、いないといってもよいかもしれません。
それぞれ専門分野を持っており、得手不得手があるのです。
内科の医者には内科のことを相談すべきであり、耳鼻科のことを相談しても駄目です。
また本で勉強して資格だけあっても、現場経験がないと駄目です。
現場経験といっても技術屋は直接現場施工をしませんから、直接施工を担当する職人の意見を聴き、是非の判断ができる人でないと駄目です。
技術の世界には経験がものをいう場合が多いのです。
また経験があれば全てがわかるものでもありません。
やはり本で勉強した人でないと駄目です。

これで雨漏れは止まるだろうと思って対策を講じても止まらない場合も多くあります。
雨漏れの判断はそれだけ難しい場合が多いのです。
雨漏れに対応できるしっかりとした技術屋を、時間をかけて養成しておかなければなりません。
技術の習得は短時間では不可能です。
世の中には即効果を期待する人が多すぎます。




現場で学ぶ住まいの雨仕舞い

学芸出版社

このアイテムの詳細を見る