バルコニーの掃き出しサッシ下端からもよく雨漏りが起こります。

バルコニーで最も雨漏れしやすい箇所は掃き出しサッシの下端だと指摘する専門家も多いのです。

バルコニーが取り付くだけで、随分とチェック項目が増えてきます。
それだけ問題箇所ということになります。

通常、バルコニーの床は、建物の床よりも下がっている必要があります。
これが同じ面、あるいは逆にバルコニーの床の方が上がっている場合は、漏水の危険性が高まります。
構造上、バルコニー床面と室内床面が同じ高さということは良くあることです。
その方が構造的に組み易いのです。
そしてバルコニーの床下地施工として、構造体の上に根太や床パネルを設置し、さらに12㎜合板の2重張り、もしくは12㎜合板+12㎜不燃板の上にFRP防水・アスファルト防水・鉄板防水などの施工を行いますと室内側の床面よりも上がってくる場合があります。

水は高い方から低い方に流れますから、この場合は防水に異常が発生しますと室内側に漏水の可能性があります。

サッシ下端の立ち上げ寸法を確保する必要があります。
最低120㎜以上、できれば150㎜は欲しいところです。
この寸法が小さいほど、防水施工が難しくなります。
職人が頭をバルコニー土間床に付けて、手を差し込んで施工するわけですから、その寸法よりも小さくなれば、勘に頼る施工にならざるを得なくなります。

これは掃き出しサッシの設置を上部へ上げていくと可能です。
欄間部分が小さくなり、内法高さ(窓上の高さを揃えるときれいにみえます)が揃わなくなります。
そして掃き出しでは無くなり、跨ぐことになります。
バリアフリー、その後のユニバーサルデザインが普及してから、室内では原則的に段差が無し、敷居のところでも3㎜以内になっています。
居室からバルコニーへの出入り口の段差を極力小さくしたいわけです。
この跨ぐということは結構嫌われる場合が多いようです。
しかし、その結果、掃き出しサッシ下端の防水工事がうまくいかなくなり、雨漏りを起こします。
雨漏りという観点からはバルコニー部分の掃き出しサッシはなるべく高い方がよいのです。跨ぐ方が性能としては上です。
使用するには当然低い方がよいのは言うまでもありません。
優先順位をどう考えるかです。
防水性能が優先であるべきです。



現場で学ぶ住まいの雨仕舞い

学芸出版社

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