左官の通気工法について、

外壁にサイディングを使用する場合には、ほぼ通気工法を採用することになりました。
昔は通気を取らない直張り工法が普通でした。
外壁の下に通気層を12から15㎜とりますと、建物の耐久性に大きくプラスになります。

多少の結露した水、雨漏りの水などが通気により、乾燥するからです。

ところが、左官仕上げの場合には、通気層を取らない、直塗り工法が多いのです。
予算の関係です。
竣工後の見た目には、どちらも変わりません。

しかし、性能面では大きく変ります。

左官仕上げの場合には、構造体に、透湿防水紙を張り、胴縁を打ち、紙付きラスをはります。紙付きラスは左官モルタルを塗るときに、ラスの向こう側にモルタルがはみ出さないようにして、通気層を確保するものです。
この「紙付きラス」がミソです。
紙のない普通のラスでは、モルタルがまわり、通気層が確保できなくなります。

左官通気の紙付きラス


紙付きラスの上にモルタルを下こすり、中塗りします。
モルタルは湿式材料ですから、乾燥期間を必要とします。
サイディングのように、張って終わりではありません。

乾燥期間を2週間以上、なるべく永くとって、ひび割れをはいるだけ入れ、落ち着いてから、吹き付け仕上げを行ないます。

高級な家に左官仕上げを行なう場合、通気層をとるのか、採らないのかを検討して納得して欲しいと思います。


コストダウンと仕様ダウンを区別する必要があります。
性能を落とさずに、コストを落とすか、
性能を上げ、コストをそのままならOKです。
性能を下げ、コストを下げるのは、建築主の納得が必要です。