雨仕舞いではありませんが、閑話休題②です。

出版委員会において、私の原稿案を配布して説明しました。
それなりの提案・意見を聴き、原則的にこの方向性で進めましょうという了解を得ることができました。

ところで、他の人の原稿はどのようなものだろうかと、期待しておりましたが、だれもつくっていませんでした。
1ヶ月もあったのに。
会社では考えられませんが、別に文句をいう立場でもありませんので、そのままにしておきました。

そして、次回も同じ状態が続きました。

私の原稿量だけが結構増えてきました。人数分のコピーをしていくのですが、結構大変な作業です。
まー最近のコピー機は優秀ですから、ボタン1つで、全部勝手にやってくれますが。

そろそろ、他の人の原稿もという段階で、メンバーは住宅を知らない人ばかりですから、他の住宅メーカーに属する人に声をかけて、原稿依頼することになりました。
その人たちとの共著という形になるようです。
こちらも初体験ですから、皆様の指示に従います。


共著を依頼した他の住宅メーカーの人には、全員断られたそうです。
忙しいという理由が圧倒的に多かったそうです。
私も結構、忙しいのですが。
忙しさの中で、原稿を書く時間をつくるのは、サラリーマンにとって、極めて重要なことになります。
したがって、毎日自宅に帰ってから、何時間もとれるものではありません。
ゼロのときも多いです。
その中で、原稿を少しずつ書くわけですから、根性が必要です。
勤務時間中に書くわけではないので、つらいところです。


結局、私一人で書くことになりました。

最初は共著をすすめられましたが、今度は一人で書くほうがよいとすすめられました。
マーええ加減なもんですわ。

原稿が相当量になってくると、出版社がみてくれます。
いろいろと指摘が入り、修正作業が必要となります。
本来は出版社がやってくれる作業だそうですが、私は今回、初めてということもあり、全部自分で修正作業もしました。
その方が、何を求められているか解ります。
将来の出版?(マー無いかなー)に役立つかもしれません。
これらの作業も含め、それなりの期間が必要です。
今回は気合がはいっていましたが、それでも6ヶ月かかりました。
他には何もできませんでした。

それから、黙っていましたが、私には、極めて重要な問題が残っていることに気付いていました。


原稿を書くよりも、重要な問題があるのでしょうか。

それはサラリーマンの宿命です。

会社との折り合いをどうつけるかです。
内容は当然ですが、会社に勤めたことによって得た知識です。
もしもこの会社に勤めていなかったなら、この本はないはずです。
どのように会社に話をしようかと悩みました。
もし駄目なら、私の名前を消して、出版委員会というような名前で出版しようかとも考えました。

ところが、私にとっては結果的に幸いなことになったのですが、会社の業績が悪く、トップが銀行筋なのです。

銀行筋のトップの考え方の評価基準の1つに、「世間に通用するか」ということがあります。
これが大きな意味を持ちました。

結局、会社内に前例がなく、銀行の紹介した弁護士に聴きにいくことになりました。
会社の役員が2名、私のためにわざわざ弁護士に相談にいってくれました。(感謝)

弁護士の見解の要約点は、職務規律違反かどうかの見地です。

①仕事中に原稿をつくると駄目
②会社のことをボロカスにいうと駄目

これらがクリヤーされており、これらの知識は会社で得た知識ではあるが、機密ではない。
ということで、職務規律違反ではないという好意的な判断がでました。

弁護士は、「一体何が悪いから、相談にきたのですか?」と言ったそうです。
「シンクタンクに勤めていると、このような本を出版させられますよ」とのことで、弁護士が言ったことは強いです。
トップも反対できません。


出版に向けて大きく前進しました。
会社の根回しが最大のネックでした。
弁護士が言ったことは強いです。
すべてにきいてきます。
トップは反対することなく、それでGOです。

後は出版社との技術的な話です。時間がたてば問題ありません。
編集担当の女性が、プロとして適切なアドバイスをしてくれます。
こちらとしては基本的に従うだけです。
漫画の挿絵もプロの方が描いて下さいました。
なんか格好がついてきました。

平成18年6月30日、出版に決定しました。

現場で学ぶ住まいの雨仕舞い (プロのノウハウ)
玉水 新吾
学芸出版社

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本屋に出回る前に、この私に、先に送るように依頼しました。
一応100冊購入しました。
会社に50冊、自宅用に50冊送ってもらいました。

調子にのって、あちこち進呈しているうちに、あっという間に無くなってしまいました。
追加注文です。

お祝いのメールや葉書がきました。
概ね好評です。
そりゃーまー無料で差し上げたのですから、文句をいわれても困りますが。
儲かることはありません。
売れ行きはロングテールであることは承知の上です。

名刺代わりには最高です。

人生が広がるような気がしました(感謝)。