ドクター雨仕舞い その他 RC造の結露対策

Updated: Apr 10



RC造の結露対策について、地下室がRC造(鉄筋コンクリート)の建物(築1年)で、夏結露によるクレームが発生しました。

5月中旬頃より、大量の結露水により、木部の傷み・カビの発生になりました。結果的には、大容量の除湿を目的としたエアコンを取り付け、結露はおさまりました。

RC部分と、室内温度の差により、気温が低いほど、空気中に含むことのできる水分が少なくなる特性から、露点温度以下になった場合、結露が生じます。冬場には外気が寒く、室内が暖房で暖かく、温度差があります。夏場は外気が暑く、室内が冷房で涼しく、温度差があります。

したがって、温度差が大きくなる冬・夏ともに結露が生じ易い状態になります。 地下室内での結露(カビ発生)の一般的な原因として下記が考えられます。

①地下室を構成しているRC構造体を通して、土中からの漏水による地下室内の湿潤。

②コンクリート打設後に、コンクリート余剰水分の蒸発過程における地下室内の湿度上昇。

③コンクリート表面での蒸発潜熱による表面温度の低下に伴う結露発生。

④熱容量の大きいコンクリート周壁の外部は土で囲まれ、外気に比べて地下室内の気温変動は小さく、梅雨から初秋にかけては地下室内が涼しくなっている。その時期に外部からの高温多湿な空気が地下室内に導入されると、地下室内の表面温度が低いので、結露・カビの発生が生じやすくなる。

⑤地下室内で換気不足の場合には、ヒトからの発汗による水蒸気がこもり、室内の湿度を高める。

建築には本体建築そのものと、各種設備が含まれています。

日本の高温多湿気候において、住宅の快適性を確保する際、本体建築だけで対処するには無理があります。

本体建築で対処できない部分には、設備にて対処せざるを得ません。


特に、外部環境の影響を受けやすい、コンクリートやガラスが多用される建築においては、換気・除湿などの設備面での対策を取ることが必須条件となります。

ただし、夏場(6~9月)は外気の湿度が高い状態であり、換気よりも除湿を重要視し、冬場は24時間換気の運転で可能と考えられます。夏場の過度の換気は、高湿度空気を取り入れることになり、マイナス効果になります。

地下室などRC建物の場合は、計画段階で、結露の可能性を説明し、除湿機としてのエアコンを設置することを提案し、見積りに含むようにします。

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どのくらいの条件で結露がおこるのか見てみましょう。詳しくは「空気線図」というものを参照しながら、温度条件をみればわかります。 例えば、室内温度20℃、相対湿度60%の場合、結露が発生する室外温度は、 アルミサッシ枠は7.7℃ 単板ガラス3㎜は8.5℃ ペアーガラス3+6+3㎜は-2℃(6㎜は空気層) ペアーガラス3+12+3㎜は-5℃で結露発生となります。(12㎜は空気層) ガラスが単層のシングル