パラペットの笠木板金を下から見上げました。軒の出ゼロと同じ状態ですから、下から上へ降る雨(下から舞い上がる、吹き上げるという意味です)の場合には、雨漏りの危険性が高くなります。
高台の住宅、台風の通り道など風の強いエリアでは通常におこります。
住宅会社では冗談で、一度大きな台風が通り過ぎると、100件の雨漏りが発生するといいます。100件かどうかは別として、かなりの数の雨漏り発生があるのは事実です。
笠木板金の下の処理と笠木板金の取り付け方が問題となります。
笠木板金の下の処理とは、下葺き材(アスファルトフェルトや透湿防水シート)と防水テープなどで、隙間無く覆いつくすことをいいます。コーナー部分は、ウェザータイト・CSガードなどの樹脂製役物の使用が妥当です。当然、水の流れを考えて、上下方向を定めます。水下側を先に施工し、その上に水上側を被せます。上下を逆に施工しますと、せっかく外へ出した水が再び浸入します。
笠木板金の取り付け方は、ジョイント部の処理として、水がまわらないように、捨て板金を入れて、取り付けます。笠木板金は脳天釘打ちではなく、固定用金具を先に取り付けてから、固定します。危険性の高い部位の施工は、丁寧さが必要です。当然、時間がかかります。早く速くと、焦っているときは、駄目です。4日かかる仕事を3日でやれと指示しては、駄目です。
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