小屋裏に結露が発生していないか

入居後6年経過の、ガルバリウム鋼板屋根の現場での不具合事例です。天井が勾配天井で、換気トップを取っていないために、小屋裏の換気が悪く、結露が生じています。さらに軒裏換気口もありませんから、小屋裏空間はほとんど換気なし状態です。設計ミスといえます。屋根温度と室内温度の差により、結露現象になっています。水の原因が、雨漏りか結露かの判断は、慎重におこなわなければなりません。

工事担当者や職人は通常、図面の通りに施工することを旨としています。図面がおかしいということで、確認することはありますが、人によりバラツキます。本来、小屋裏換気は、絶対条件ですから、設計担当者と確認の上、建築主に説明し、換気を付加するべきでした。

石膏ボードのカビ、構造金物類の錆び、構造体の腐り(真っ黒になっています)、温度差による、垂木(ラフター)の暴れにより生じる天井クラックなどの現象がでています。結露を放置すると、劣化の進行は早いです。

 小屋裏空間は、入居者が日常に点検するところではなく、気にしません。勾配天井だとなおさら、点検のしようがありません。天井高をできるだけ大きくとりたいということで、垂木に直接、天井用石膏ボードを張ることもあります。室内側に結露水による悪影響がでて、初めて異常を察知することになります。それまでは結露が発生していても、放置することになります。

不具合を見つけることのできる人は、入居者の申し出により、結果的にメンテナンス担当者しかいません。入居者の申し出がないと、難しい面もあります。建物を長く持たせることができるか、30年住宅かの分かれ目は、メンテナンス担当者にかかっていることになります。現実に日本の住宅の寿命は、メンテナンス担当者の能力・意欲によるところが多いのです。入居者による、建物をながく使いたいという気持ちが前提条件です。

必要なコスト負担を嫌って、入居者の気持ちがなければ、対処のしようがありません。その割には、メンテナンス部門は、会社内で評価されることもなく、安い給料で、ボランティア残業を行い、遅くまでがんばっていることを私は知っています。



図1 小屋裏の棟部換気なし

小屋裏空間の換気は重要で妻換気・換気トップ・軒天換気など、屋根形状と軒の

出に合わせた自然換気を計画します。雨水が浸入するからといって、塞いではい

けません。換気扇の設置も考慮します。

                


写真2 小屋裏結露の水小屋裏空間の換気条件が悪い場合、結露して水滴がついています。木部に腐りがきて、真っ黒に変色しています。カビもはえています。

小屋裏に上がると、湿気たカビ臭い匂いがします。建物の耐久性は、急激に劣化

します。


                 




写真3 小屋裏金物の錆

小屋裏空間の構造金物は、湿気により、錆びついています。

釘もボルト類も類も錆びています。金物類は温度差による、ヒートブリッジになりやすく、耐久性低下になります。

小屋裏空間の換気量を多くすると、結露は消えます。建物の耐久性に大きく影響することになります。


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