小屋裏の換気は十分か

小屋裏には、換気をとることが原則であり、空気の流れを考えた設計が必要となります。屋根が寄棟で、軒の出がない場合には、自然換気が無理な設計になりますから、換気扇などの配慮が要求されます。小屋裏に換気扇を設置すると、電気代は月に\300程度です。決して心配するほど、かかりません。

小屋裏は自然換気のみで、換気扇を設置する場合は多くありませんが、換気扇はアクティブです。2F居室の温度も、夏場は2℃程度、涼しくなり、エアコン代の節約にもなります。通常は小屋裏換気扇を考えることは少ないですが、使われるようになれば、建物の耐久性は確実にアップします。

 昔、後輩の工事担当者が自宅を建てました。工事期間は夏場であり、暑いということで、職人のために、どこかの現場で余った換気扇を、仮に設置しました。職人から涼しくて能率が上がると、すこぶる評判がよく、その換気扇はそのまま残すことになりました。施主曰く、部屋が夏場に随分涼しくなるからと、自宅建設の際には、是非にと奨められました。残念ながらその機会は訪れることがありませんでした。

人が住むことのなくなった家は、すぐに傷むといわれています。日本は、少子高齢化による人口減少社会にはいりました。いまでは日本全体で、800万戸近くの家が空き家になっています。空き家の傷みが激しいのは、換気をしないことが大きな原因です。空気が動いていれば、傷みが抑えられます。換気は建物の耐久性の観点から、極めて重要な要素です。

最近は24時間換気が義務付けられました。本来はVOC対策として決められたことですが、建物の耐久性の面でも大いに貢献してくれますから、電気代が勿体無いからといって、スイッチを切ってはいけません。電気を熱として使うと高いですが、換気として使うと安いです。耐久年数アップになるので、元はとれた上余りまくります。

 参考に、右ページの写真は、結露の止まらない寄棟屋根の現場で、換気トップに向けて、換気扇をつくったものです。作動させると、一気に結露は解消しました。

問合せ先:工藤工業㈱ TEL:072-332-1135 FAX:072-336-1862



写真1 小屋裏の木部で含水率調査

小屋裏空間で、木部の含水率を計測しています。小屋裏換気がうまくいかず、結露が止まりません。雨漏りが原因か結露が原因かの調査に散水試験を行いながら、時間をかけた結果、結露であると判断しました。







写真2 換気トップ用換気扇設置

特別につくった換気扇フード            

屋根形状が寄棟タイプで、妻換気が取れません。換気トップに向けて、換気フードを屋根勾配に合わせて、つくりました。換気扇を作動させるとまたたく間に結露は解消しました。換気扇を追加設置するという方法も選択肢になります。現場での工夫です。




写真3 換気トップ用換気扇設置              

特別につくった換気扇フードですが、金額的には高いものではありません。解決するための意欲と、アイデアを出す

能力が必要です。技術屋には、このような知識をインプットする意欲がいります。余りに忙し過ぎると、作業だけにな

ってしまいます。心したいところです。

                

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