床下空間は、夏場には高温多湿の外気よりも低い温度であり、結露の可能性があります。冬場には低温低湿の外気よりも高い温度であり、結露はしません。特に最近の、ヒートアイランド現象による、都会の夏場の高温多湿気候は、熱帯雨林といわれるほどの日本特有の気候です。
入居している現場で、床下の温度を実際に測定してみますと、1日を通じて、変化なくほぼ一定になっています。外気の温度と比較して下さい。床下空間の温度特性です。
冬場の床下には、結露が発生しません。梅雨~夏場に結露が発生します。腐りや白蟻を呼ぶ可能性が高く、適時の点検が必要となります。昨年問題がなかったからといって、今年も問題がないという保証はありません。白蟻がきたら、劣化の進行は早いですから、点検が必要です。
「家の寿命を終わらせる最大の条件は、湿気である」といわれています。床下空間は、湿気の影響をもっとも受けやすいところです。敷地の高低や、地下水位、元の地目が田や沼地だったなどの敷地条件によって異なりますから、どの家も一様に不具合になるわけではありません。基礎形式も、布基礎であれば、より地面から湿気はあがり、ベタ基礎であれば、ベースコンクリートが防湿の役目をしますから、湿気の影響は少なくなります。
結露により、常時湿潤状態になる場合、床下空間の木部は早期に腐り、鉄部は早期に錆びます。ひどい状態を見た入居者は、驚くことになります。床下換気が適正になされれば、結露の可能性は減ります。床下換気口として、面積300cm2以上の開口部が確保されていることが必要です。新しい建物では、土台パッキン形式、つまり、基礎と土台の間に、“ネコ土台”というパッキンを挿入して隙間をつくり、そこから全周換気するシステムが増えてきました。満遍なく換気できるよい方法です。
換気する近辺に、物を置いていないか、植物を植えていないかを確認します。自然換気を阻害している場合もあります。入居者に対する住まい方の啓蒙が必要となります。都会の狭小地では、隣家が建て込み、通風が確保できないことも多いですから、自然換気だけでは結露を防ぐことができないこともあります。その場合には、タイマーと湿度センサーの付いた、調整機能付きの床下専用換気扇を使用するとおさまります。1日6時間運転で電気代は月に100円です。常時換気扇を回すと湿気の多い外気を導入すると、結露を助長することになります。
外気温度と床下温度の比較
滋賀県の住宅で実測
測定時刻 床下空間は、夏場には高温多湿の外気よりも低い温度であり、結露の可能性があります。冬場には低温低湿の外気よりも高い温度であり、結露はしません。特に最近の、ヒートアイランド現象による、都会の夏場の高温多湿気候は、熱帯雨林といわれるほどの日本特有の気候です。
入居している現場で、床下の温度を実際に測定(表62-1)してみますと、1日を通じて、変化なくほぼ一定になっています。外気の温度と比較して下さい。床下空間の温度特性です。
冬場の床下には、結露が発生しません。梅雨~夏場に結露が発生します。腐りや白蟻を呼ぶ可能性が高く、適時の点検が必要となります。昨年問題がなかったからといって、今年も問題がないという保証はありません。白蟻がきたら、劣化の進行は早いですから、点検が必要です。
「家の寿命を終わらせる最大の条件は、湿気である」といわれています。床下空間は、湿気の影響をもっとも受けやすいところです。敷地の高低や、地下水位、元の地目が田や沼地だったなどの敷地条件によって異なりますから、どの家も一様に不具合になるわけではありません。基礎形式も、布基礎であれば、より地面から湿気はあがり、ベタ基礎であれば、ベースコンクリートが防湿の役目をしますから、湿気の影響は少なくなります。
結露により、常時湿潤状態になる場合、床下空間の木部は早期に腐り、鉄部は早期に錆びます。ひどい状態を見た入居者は、驚くことになります。床下換気が適正になされれば、結露の可能性は減ります。床下換気口として、面積300cm2以上の開口部が確保されていることが必要です。新しい建物では、土台パッキン形式、つまり、基礎と土台の間に、“ネコ土台”というパッキンを挿入して隙間をつくり、そこから全周換気するシステムが増えてきました。満遍なく換気できるよい方法です。
換気する近辺に、物を置いていないか、植物を植えていないかを確認します。自然換気を阻害している場合もあります。入居者に対する住まい方の啓蒙が必要となります。都会の狭小地では、隣家が建て込み、通風が確保できないことも多いですから、自然換気だけでは結露を防ぐことができないこともあります。その場合には、タイマーと湿度センサーの付いた、調整機能付きの床下専用換気扇を使用するとおさまります。1日6時間運転で電気代は月に100円です。常時換気扇を回すと湿気の多い外気を導入すると、結露を助長することになります。
表62-1 外気温度と床下温度の比較
滋賀県の住宅で実測
冬季2/9~2/21の平均温度
測定時刻 07:00
外気温度 2.2℃
床下温度 7.9℃
測定時刻12:00
外気温度 6.2℃
床下温度 7.6℃
測定時刻 18:00
外気温度 1.9℃
床下温度 7.7℃
夏季7/15~7/28の平均温度
測定時刻 07:00
外気温度 23.5℃
床下温度 24.8℃
測定時刻 12:00
外気温度 28.0℃
床下温度 25.0℃
測定時刻 18:00
外気温度 26.0℃
床下温度 25.1℃
建物外周部の換気口設置規準
建築基準法施行令第22条
外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm2以上の換気口を設ける
住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書
外周部の基礎には有効換気面積300cm2以上の床下換気孔を間隔4m以内ごとに設ける
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