壁体内に結露は発生していないか? ✕管理されていない現場
築数年という比較的新しい住宅ですが、外壁北面に藻が発生しています。
外壁の断熱材が内部結露により、湿気を含み、断熱性能が低下しているからです。
外壁に入れる断熱材はロックウールやグラスウールで、毛細管現象により湿気を含むと、なかなか乾燥しません。
昔の住宅と比較して、高気密・高断熱になった現在の住宅では、結露による被害発生は驚くべきものがあります。
室内の温度・湿度と外気の温度の3つの要素により、結露が発生しますが、内部結露は、気付きにくい状態になります。
室内で大量の湿気が発散されると、壁体内にも浸入します。コンセントプレートなどからも浸入します。
高気密の壁体内は、外気の温度により、結露が繰り返し発生し、極めて速く、腐りが生じます。
白蟻の被害の可能性も高まります。
〇管理のゆき届いた現場
「壁体内換気」というシステムです。 外壁に取り付ける断熱材の外側に通気層を設けています。外壁通気層とは異なります。 暖められた空気は上昇するという自然の法則に従い、空気の流れをつくります。 これにより、結露の湿気は徐々に排出されます。 毎秒10~40㎝程度の緩やかな空気の流れですが、湿気は確実に減少する優れものです。 生活する上で、室内に湿気は必ず発生しますから、若干は壁体内に浸入します。 壁体内換気は、建物の耐久性アップに貢献します。空気を滞留させると、建物の維持管理に悪影響を及ぼします。 建物の耐久性を確保するために、常に壁体内の空気の流れを考えなければなりません。ただし、木部に溝を付けて空気が流れる工夫が必要となります。 壁体内の空気の流れ、ヨシッ!
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