基礎鉄筋のかぶり厚さ ✕管理されていない現場
左側の基礎鉄筋が少し寄り過ぎ、あばら筋と型枠の最短距離が短くなり、かぶり厚さがとれない場合です。設計かぶり厚さ40㎜のところですが、約20㎜しかありません。
最も条件の悪い箇所で図ります。「ドーナツ」を取り付けて、鉄筋を寄せる必要があります。
右側には「サイコロ」が取り付けてあり、規定のかぶり厚さが確保されます。
ドーナツやサイコロはかぶり厚さを確保するための手段です。
斜め補強筋やスリーブ補強筋を入れる場合には、おまけの鉄筋ではありませんので、補強筋もかぶり厚さを考慮します。配筋検査は重要な検査です。
技術屋として、将来に禍根を残さない、満足することのできる仕事をしたいものです。
〇管理のゆき届いた現場
鉄筋のかぶり厚さは、部位により、耐久性・耐火性・構造耐力を考慮して、規定されています。 かぶり厚さが少ないと、コンクリートの中性化現象、火災時の爆裂、付着力不足などにより、問題が生じます。最小かぶり厚さに10㎜の施工誤差(現場では必ず施工誤差があります)をプラスして、設計かぶり厚さが定められています。 配筋検査合格後、コンクリートを打設しますので、鉄筋の手直し期間を考慮して、検査時期とコンクリート打設時期を決めます。合格を前提とした手直し期間の余裕のない設定は問題です。 設計かぶり厚さの確認、ヨシッ!
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