外壁に通気層はあるのか?
✕管理されていない現場
外壁が左官仕上げの場合には、下葺き材である、アスファルトフェルトの上に金網のラスを張り、直にモルタル下こすりを施工する場合が大半です。 つまり外壁に通気層がありません。左官仕上げの場合でも通気層を確保することは可能ですが、コストアップなどにより、通気を確保しない場合が多いのです。 建物の耐久性の観点からは大きくマイナスになります。 コストダウン以上に、仕様ダウン・性能ダウンとなっています。 通気層により、雨漏り・結露などの劣化を防ぐことが可能です。 建物に通気・換気は重要です。 将来にわたって、末永く居住するにもかかわらず、目先のことで、仕様が決定されており、技術屋として残念です。
〇管理のゆき届いた現場
その点、サイディングの場合には、通気層を確保することが標準仕様となっています。
サイディングメーカーの主導です。
コストは上がり、メーカー側にとってもプラスですが、それ以上に建物の耐久性アップというメリットがつき、建築主には、さらにプラスです。外壁通気層設置のおかげで、日本の木質系住宅の耐久性は大幅に向上したと思います。
雨水はサイディング材の裏側、つまり下葺き材である透湿防水シートの上にも若干ですが、回りこみます。サイディング材(1次防水)のみで、雨水のすべてを、シャットアウトできません。
下葺き材を2次防水と考えています。2次防水を破られると雨漏りになります。2次防水に適正な材料を使用し、適正な施工を実施すれば雨漏りは発生しません。
外壁の通気層確認、ヨシッ!
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