建物本体に、ジョイントボックスを設けておきます。後から施工する外構工事の電気配線と、ジョイントボックスで接続することになります。
建築の業者と外構業者は別ですから、外構工事の電気屋も別になることが通常です。外構工事の電気配線は、電気屋ではなく、外構業者が行いますから、専門ではありません。ブロックを施工しているときに、順次埋め込んでいくわけですから、外構業者がやらざるを得ません。
外構工事の電気配線は、掘込みガレージがある場合には、コンクリートにも設けますが、かなり地面に近い位置に、ボックスを設けることになります。電気配線は、配線を直接施工せずに、配管の中に入れる必要があります。CD管と呼ばれる配管の中に、配線を入れますが、配管の中ではジョイントは設けません。あくまでもジョイントボックスの中で、接続します。万一配管に浸水した場合、即漏電となるからです。
外部でジョイントを設けるには、雨水浸入防止が条件になります。建築ではいかなる場合であっても、取合部・接続部は弱点となります。劣化しやすい部分ですから、ときどき問題がおこります。
配管内に配線を入れておくと、異常が発生した場合に取替えがききます。実際は、曲がりもあり、取替え困難な場合も多いのですが。配管の場合にはブロックの中に施工可能ですが、配線のみでは不可となります。なお水道配管はブロックの中に施工不可となっています。
外構工事は図面通りにはいかないことが多く、現場で納める知識とセンスと判断力が必要です。建物の新築工事よりも、難しいところが数多くあります。餅は餅屋です。
新築住宅ばかり担当している人は、リフォーム工事が苦手といわれます。規模が小さくなるから簡単かと思いきや、仕事の内容がかなり異なります。入居者がいながらの仕事は大変です。外構工事も苦手です。図面通りに行かないからです。現場で質問されても、本来なら設計に確認しなければなりませんが、現場で判断して納めていかなければなりません。技術屋は仕事ができるようになるまでに、多くの経験が必要です。失敗経験も必要です。辛いことも多いですが、だんだん賢くなる気がします。
写真100-1 入居完了後に外構計画開始
写真100-2 メンテナンス中に、外構の点検
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