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外壁の土台水切りの継手が離れていないか

外壁サイディング仕上げ材と、基礎の取り合い部に、土台水切りと呼ぶ、板金が施工されます。建物4周に施工されますから、かなりの長さになります。土台水切り材の1本の長さは4m程度です。つまりジョイント(継手)が多く発生しています。

土台水切りのジョイント部ですが、新築時には、接着剤をつけています。その意味は、接着することなく離れていると、そこから雨水が浸入する可能性が高くなります。古い建物では、接着剤を入れずに施工していましたから、若干の雨水が床下側に回っている場合があります。接着剤の施工も、見てわかりにくいため、念入りに施工されることはありません。忘れることもあります。施工後に特別に検査をすることもありません。職人にお任せですから、人によるバラツキが生じます。見た目を気にしなければ、ジョイント部に、後からシーリングを施工すれば、同じ機能は果たします。

ジョイント部を接着剤で一体化しないと、“毛細管現象”状態となって、水が滞留して、排出されません。床下に雨水が浸入すると、床下は常時点検しませんから、入居者は気付きにくいため、被害が進行している場合があります。雨水が床下に入ると、白蟻を誘発します。水の供給があると、白蟻は容易に侵入してきます。

床下の木部には、結露リスクがあります。日本特有の気候として、夏場の外気は高温多湿です。一方の床下温度は、外気よりも低温です。外気が換気により床下に入ると、高湿度で高温の外気が冷やされるため、一気に露点温度になり、湿度100%になります。床下部材には、結露が発生することになります。

結露から、腐れ・カビの発生になり、床下環境は不良になります。基本的に、床下環境はカラカラ状態が理想です。この床下に、雨水が浸入してくると、結露水・白蟻・カビ・腐れのコラボレーション、パニック状態になります。

雨水は、風向きと、雨量により、浸入するかどうかが決まります。大型台風時で、豪雨が降ると、雨漏りには、条件が最悪となります。床下に、はいっても当然です。



台水切りの遊離

土台水切りのジョイント部に、指金を入れてみると入りました。接着されずに、重なりだけということになります。








台水切りに散水試験

反対側の土台水切りジョイント部、に散水試験をおこなうと、ポーチの土台水切りから、すぐに水がでてきました。容易に雨水が浸入します。

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