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ドクター雨仕舞い 屋根 雨漏り事例 片棟・片流れ②

Updated: Apr 10, 2021


軒天先行工法の場合は雨漏りの条件が悪くなりますので、板金屋施工によるブリキの水切りをいれておくとよいのです。

もちろん水切りの立ち上がりを確保してのことですが、このようにすると雨水の浸入は遮断できます。


デザインとして考えますと、水切りなしで、シーリング施工のみで納めるとスッキリとなり、設計者はこの方法を好みます。

納めは綺麗ですが、シーリング材が永久に耐久性を発揮するわけではありませんので、当分は問題なくとも将来的には?です。

シーリング材の耐久性は5~10年といわれます。 シーリング材を打ち代える場合は当然足場が必要ですから、そのメンテナンス費用も考慮にいれておく必要があります。


シーリング材のみに頼った雨漏り対策は将来に問題が生じます。この点は重要です。『シーリング材のみに頼った雨漏り対策は問題』です。しかし、そうは言ってもシーリングしか適当な方法がない場合もあります。

やむを得ずシーリング材のみで対策する場合もあります。この片棟・片流れ屋根は大雨強風時に雨水が軒天から外壁材に大量に流れますからジョイント部分をしっかり防水対策することです。

建築では全てジョイント部分は常に強度上・雨仕舞い上、弱点という扱いになります。

雨仕舞いに最も優れた屋根形状は、寄棟屋根で軒が長く出ている場合です。

最も軒先は長ければよいものではありません。強度上で軒先の垂れがおこります。

軒の出が100㎝を超えますと建築面積に参入されるということもあります。

軒の出は通常約600㎜以上出ておれば問題無しという判断でよいと思います。

軒長さ300㎜未満は雨漏り対策が必要です。

トップライトや谷、取合いの壁、バルコニーなどの無いものが雨漏りの点ではベストです。

シンプルなデザインがよいのですが、面白みに欠けるということで一般に設計者には好まれません。

建築主も好まれない方が多いようです。 ただ雨漏りには最も問題が少ないということです。

片棟・片流れ屋根の場合、デザイン上で、軒の出をとらない場合が多くあります。

軒裏天井の内部空気を頂上部から外気に排出できれば最高ですが、雨漏りの関係で換気口をとらない場合も多く、下部の軒天換気口から逆に排気することになります。

当然、軒裏天井の暖かい空気は更に上昇しようとしますが、詰まった状態になります。

換気性能は低下します。


雨漏り対策と換気対策の両立は難しいのです。


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