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内部左官のちり切れは左官処理する


内部左官材料も湿式材料ですから、乾燥収縮が生じることになります。材料の性質上当然に、“ちり切れ”・ひび割れが生じます。この場合には、シーリングの色が左官壁の色にあわずに、左官材料にて補修しなければなりません。壁仕上げが、左官調のクロス張りなら、クロスコーキング処理でも可能ですが、色合わせは難しいです。

多少の隙間は、強度上の問題はなく、見栄えだけですが、悪い印象をもつ方が多いです。木部との取り合いなど、異なった材料と接する部位には、温度収縮・乾燥収縮の差があるため、当然切れてきます

 

対処方法は、やはり時間の経過を待ってから補修するとよいです。保証期間が2年ですから、入居者としては、保証が切れることが心配ですから、クレームをつけます。補修約束をきっちりとして、時間をおいてから、補修します。

震災の後は、左官材料のひび割れ・ちり切れ状況を見て、クロス張り仕上げが増えるようです。時間が経過してくると、左官材料の味わいが優先されます。左官には調湿作用もあり、珪藻土やシラス土が、使われることが増えてきます。平滑に仕上げる施工も難しく、コストもかかり、乾燥期間も必要となります。和室は当然ですが、洋間にも左官系材料の使用が増えるかもしれません。

左官仕上げは構造上、主要なところではないので、時間経過による不具合箇所は、補修すればよいわけです。わずかな不具合点に、目くじらを立てる必要はありません。永久にメンテナンスの必要なしという材料はありませんから、気軽な気持ちで良いわけです。同じ建物で、長く生活する程、1年あたりの建設コスト・居住コストは下がりますから、左官材料特有の、“材料の味わい”というものがあってもよいと思います。無理なコスト削減が必要なくなります。

何でもかんでもクロスにする必要もありません。ただ、クロス仕上げにすることにより、アラが隠れ、比較的クレームは少なく、コストは安く、手早く片付けられますから、左官と比較して、便利な材料ではあります。コスト優先なら、左官よりもクロスに軍配はあがります。

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