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小屋裏に雨漏り跡はないか


写真1 過去の雨漏り跡

最近は止まっている過去の雨漏り跡、風向き・風速・雨量の条件によっては雨漏りが、発生する可能性は高い。屋根材が銅板葺きで、その錆である緑青(ろくしょう)がでてきた。


メンテナンス定期点検時には、小屋裏空間には必ず入ります。事前に小屋裏に上がるということを連絡しておきます。天井点検口は通常、押入れ内にあるために、荷物をどけておいてもらいます。

建売住宅では点検口がないこともありますが、必要なものです。点検口の大きさは450㎜角と小さく、入りにくいです。1800㎜脚立を用意しておきます。小屋裏は、通常は高さがありますから、床下よりは入りやすいです。フラットルーフの家では、スペースがとれません。小屋裏空間も断熱材などで埃っぽいですから、上履きとマスクが必要です。

せっかく小屋裏に上がる以上、時間を確保して、構造材の上だけに乗って、天漏りの兆候をみつけるため、遠くまで移動します。昔、天井下地に乗って、天井を踏み抜いて落ちた、バカな後輩がいました。大恥をかいた上、入居者に怒られたことはいうまでもありません。その補修のために通う羽目になりました。

 小屋裏空間に上がると、仕事のアラが見えます。職人は、見えにくいところでは、手を抜きがちになります。小屋裏へは必ず後から、入居者は上がりますから、クレーム化のリスクがあると思うのですが。まず、雨漏り跡がないかを確認します。雨は、風向き・風速・雨量によって、室内にでてこないような、僅かな雨漏りの可能性もあります。断熱材などで雨水を受けることのできる量です。木部にシミ跡がついています。雨降りの後では、濡れている場合もあります。雨漏り点検には最適タイミングです。

入居者は点検しないでしょうから、プロの目で点検します。雨漏り→結露→腐り・白蟻(水の供給があるとはやい)のサイクルにならないように、早期発見により、補修のための費用・時間の被害は少なくてすみます。

建物引渡し後、10年以内なら無償補修、10年を超えたら有償補修が原則です。ところが現実は、雨漏りの場合、10年を超えて、即雨漏り開始ということは少なく、発見できなかっただけで、雨漏り跡の状況から判断して、雨漏りはその前から発生していたであろうことが多くあります。有償補修であると主張しにくいものです。多少は柔軟に対応することになります。雨漏りは杓子定規にはいかないものです。


写真2 雨降り直後の点検で、雨漏り跡

タイミングよく雨降り直後の点検で、雨漏り現象発見。表にはでてこない僅かな雨漏りで、放置すると、結露、白蟻に発展する可能性がある。原因は下葺き材の施工不良です。


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