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ドクター雨仕舞い 屋根 雨漏り事例 雨水を堰き止める①


屋上のベランダから見ると、屋根から立ち上がった壁手摺、つまり雨水の流れからすると障害物を設けたものです。


水を堰き止める結果になりました。

基本的に雨水の流れる方向に立ち上がりを設けることは水の流れに逆らうことです。

設計責任者としては良い設計ではありませんので、避けるべきです。

後は「現場で考えろ」では問題が残ります。

しばらくは問題なくとも、永い将来に何らかの問題が生じる可能性が高いといえます。

図面段階ではチェックのしにくい箇所で、工事の進行に伴って後から気付くことが多い部位です。

このような納まりになる場合には、工事責任者は雨漏り対策を特別に検討する必要があります。

受けた水をなるべく壁際から離して流してしまうにはどうすれば良いかです。

左官下地の下こすりモルタルを剥がしますと、本体~下屋軒先取合いと同じ納まりですが、きっちりと下地のアスファルトルーフィングが施工されず、大きな隙間が生じていました。増し張りもされていません。


これでは、当然雨漏りすることになります。工事責任者や現場の職人が技術者としての、施工に配慮があれば、このような納めにはしなかったはずです。

上部の水を受ける部位から垂れる水が、このようなところから浸入したものです。

板金(ブリキ)職人は雨漏りに対する配慮をして、少し高めの水切りを追加していました。やはり気になったのでしょう。

職人の過去の経験からして問題箇所と判断したわけです。 そしてこの板金職人の判断は正しかったのです。

ただフェルト類・ラス張り職人は配慮しませんでした。


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