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ドクター雨仕舞い 外壁開口部 雨漏り事例 サッシ周り②


優先順位として、1次防水としての、例え毛細管現象といえども水を浸入させないことが第1です。 第2は浸入してしまった水をできるだけ素早く排出してしまうことです。 しかし第2順位の水の排出は、第1順位の水を浸入させないこととは相反する要求になるため、特別の工夫が必要になります。水を排出するには、排出口として穴をあけることが考えられます。 水の浸入を阻止するには穴を開けないかまたは開けてもできるだけ小さな穴が望ましいことになります。あまり小さな穴をあけますと、今度は表面張力により水が排出しないことになります。 雨水を浸入させることなく万一入った雨水を排出する特殊装置が必要です。

サッシメーカーも純正部品として水抜き専用装置を準備しています。大袈裟に装置といっても、小さな樹脂製のどちらかといえば、「ちゃっちい」という表現が適当な部品です。設置する場所はサッシ上部の中央あたりですが意匠上とくに目立って気になるものではありません。 しかし純正部品といえども、相反する要求を全ての場合に完全に満たしてくれるものではありません。各種条件つまり、台風時のような強風、風の向き・大雨の量などにより、機能が発揮できない場合もあります。これらを理解した上で設置する必要があります。 これは量的には大きくなくても壁体の通気に貢献してくれます。水を排出した後の、湿気も徐々に解消してくれます。一つの選択肢として検討の価値のあるものです。

サッシ取り付けの注意点として、忘れてはいけない点があります。サッシ枠の取り付け時点で、捨てフェルトをサッシ下端に予め取り付けておくことです。サッシ下辺のツバ部分の下に差し込んでおきます。後施工のアスファルトフェルトを張るときに、この捨てフェルトの下から差し込むのです。このように施工すれば水の流れに逆らうことはありません、これが逆になると、水を受けることになります。


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